U橋梁工事写真
山間部の橋梁。
橋ですので足元には川が流れています。施工時は、流れてくる水を上流側でポンプを使って吸い上げ、ホースを通して下流に流し作業範囲をドライな状態にします。そうすることで未硬化の材料、削孔粉塵が下流に流れるのを防ぎます。
設計図書にはひび割れ表記でしたが、コールドジョイント、豆板です。
施工前
コールドジョイント部は、ひび割れ部を作業するのと同様に削孔し、豆板部は縦横300㎜程度間隔で削孔します
削孔状況
注入する前に、薬液が目標の時間に硬化するか確認します。
今回は漏水が少なく、ひび割れと同様なので90秒程度で硬化するように調合し、時間をかけて、より細かい箇所まで薬液が充填されるように調合しました。
薬液硬化時間調整
コールドジョイントなので薬液はスムーズに入っていきますが、想定量以上に薬液が入っていきます。数メートル離れたPコン部から薬液が噴き出すことが多く、鉄筋廻りに大きな隙間があることが分かります。
薬液注入状況
削孔部に急結剤を充填して完了です。お疲れ様でした。
止水完了
この程度の漏水であれば安価なウレタン系止水材でも水は止められたと思いますが、ウレタン系止水材は経年劣化で体積収縮する性質から再漏水が発生します。また、ウレタン系止水材は毒性が強いので川へ流出する場所では使ってはいけません。(もちろん浄水施設でも)
このような場所でも水道施設の技術的基準を定める省令(厚生省令第15条による浸出試験)適合品の3種(バンデフレキシン、フレキシン極、バンデックスフレキシン)が適しています。