W浄水場工事写真
施設を稼働して以来30余年、漏水し続けていた水槽。
壁から床の目地へ伝わり、毎分100ℓ以上の水が床下から外部に流れ出していました。
定期清掃で水を抜いている時間は僅かに4時間。その時間内で施工するという、まさに時間との勝負です。
削孔状況
全身に水を受けながらの作業は夏だからできました。
この時は小型の注入機しか所有しておらず、1ストロークの吐出量が少ないので、苦戦しました。大型の注入機で施工すれば大分楽だったと思います。
薬液注入状況
壁から噴き出していた水は、ほぼ止まってきました。もう体を濡らすことはなくなりました。ここから床の目地へも薬液を送出します 。
薬液注入状況2
床の水も引いたので、床面の削孔を大急ぎで行います。
削孔状況 床面
順調に薬液が入っていきます。目地からも薬液が溢れ出てきました。
薬液注入状況 床面
削孔部に急結剤を充填して完了。お疲れ様でした。とはいきません。
急結剤充填状況
急結剤が直接水に触れないように浄水場対応の濡れていても付着する特殊なライニング材でコーティングして完了。ここまで約3時間、ライニング材が硬化するまで約30分。何とか間に合いました。お疲れ様でした。
止水完了
発注に至るまで担当課長様には、大変厳しい条件、宿題を課せされ、それを一つ一つクリアするのに約1年という長い月日を要しました。
その間、材料メーカー担当者には大変苦労させてしまいました。
しかし、浄水場ゆえの厳しい条件、止まれば何でもよいというわけではないことを知る大変勉強になった現場です。
30余年漏水し続けていたのは、厳しい条件をクリアする材料がなかったからなのです。